2015年
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過去の温暖期における東南極氷床の形状を岩石の露出年代と気候モデリングで制約
発表のポイント: ◆岩石の露出年代測定と氷床モデルから、鮮新世の東南極氷床の厚さを復元した。 ◆鮮新世に東南極内陸の氷床の厚さは現在よりも厚かった場所が広がっていたことが明らかになり、東南極のウィルクス氷底盆地とオーロラ氷底盆地の氷床は大規模に融解していたことがデータと矛盾なく数値モデルで示された。 ◆東南極氷床は鮮新世の世界的な海面上昇への寄与が大きくはなかった時期があることを示唆した。..
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二枚貝の化石から先史の日射量を推定 5千年前の日射量をおよそ3時間間隔で明らかに
発表のポイント: ◆これまでは、歴史文書のない時代の亜熱帯の日射量の変動は不明であった。 ◆世界で初めて5000年前の日射量の変動を約3時間単位の精度で推定した。 ◆過去の日射量のデータを推定することで、気候変動のメカニズムに迫ることが可能になると期待される。..
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福島原発事故直後の放射性プルーム中のセシウム-137の時空間分布~大気汚染常時監視測定局の使用済みテープろ紙の分析で初めて明らかに
これまでわからなかった、東京電力福島第一原子力発電所事故直後に大気中に放出された放射性物質の1時間毎の輸送経路が、大気汚染常時監視網の浮遊粒子状物質(SPM)測定器で使用されていた当時のテープろ紙を分析して、はじめて明らかになりました。この研究は、気候システムモデリング研究分野の鶴田治雄特任研究員と中島映至教授が、首都大学東京の大浦泰嗣准教授と海老原充教授および国立環境研究所の大原利眞室長と共同で実施し、その成果が下記の論文としてNature出版グループのScientific Reportsに201..