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2020年

吉村健司ほか(著)・岸上伸啓(編)

「捕鯨と反捕鯨のあいだに 世界の現場と政治・倫理的問題」

臨川書店(2020年11月刊)

336ページ / A5判 ISBN:978-4-653-04389-8 価格:4,000円(税別)

捕鯨をめぐる問題について文化人類学者、政治学者、社会学者、倫理学者のほか、獣医師やジャーナリストなど様々な立場の17名による著作です。世界の捕鯨の現場や利用実態、捕鯨の歴史や変遷、それを取り巻く政治問題・政治力学を解説しています。また、反捕鯨運動や環境倫理の視点からの考察が加えられています。なかでも筆者は日本でもっともイルカ漁が盛んな岩手県のイルカ・クジラ漁の江戸時代以降の歴史的展開について執筆しました。本書は捕鯨をめぐる問題について統一的な見解を示すものではありません。しかし、本書を通じて、その背景にある捕鯨問題の多様で複雑な状況理解、また捕鯨問題を考えるきっかけとなることを期待しています。(吉村 健司)

保坂直紀(著)

「海洋プラスチック 永遠のごみの行方」

KADOKAWA(2020年6月刊)

240ページ / 新書判 ISBN:978-4-04-082343-0 価格:900円(税別)

海岸に打ち上げられるプラスチックごみを見ると、そのあまりの多さに、「私ひとりがごみをちゃんと捨てたところで、焼け石に水なのではないか」という無力感に襲われます。だれもが覚えるその無力感や迷いに寄り添いながら、専門家が高所から解説する体裁ではなく、モヤモヤ感を抱えた市民目線を大切にして書きました。内容はプラスチックごみの現状や「永遠のごみ」である理由、マイクロプラスチック、生分解性プラスチックなど。危機感をあおることはせず、努力をあきらめることもせず、未解決な面も含めて整理したつもりです。本学大学院生に向けた文理横断型の「海洋学際教育プログラム」で学生がまとめた研究成果も紹介しています。(保坂 直紀)

牧野光琢(著)

「日本の海洋保全政策:開発・利用との調和をめざして」

東京大学出版会(2020年12月刊)

196ページ / A5判 ISBN:978-4-13-062320-9 価格:2,600円(税別)

学部生および修士1年生用の教科書として執筆しました。政策科学の視点から、水産、環境、海運、防災、エネルギー、海底鉱物、観光、教育、海ごみ、気候変動など、多様な海の利用と保全を巡る課題について議論しています。今年1月から始まった国連海洋科学の10年についても紹介。様々な海のプロフェッショナルの専門性と多様性を尊重することを通じて生み出されるシナジーと、新たな知の可能性をイメージしてもらえると思います。東大出版会の紹介ページにて、目次をご覧になれます。(牧野 光琢)

■東大出版会 - 日本の海洋保全政策
http://www.utp.or.jp/book/b543360.html

Donald Turcotte Gerald Schubert(著)・木下正高(監訳)・沖野郷子ほか(訳)

「ジオダイナミクス 原著第3版」(原著 Geodynamics 3rd Edition)

共立出版(2020年11月刊)

630ページ / B5判 ISBN:978-4-320-04737-2 価格:11,000円(税別)

固体地球物理学の定番の教科書として世界中で読まれているGeodynamicsの本邦初訳。学部後半から修士の学生向けで、地震学以外の固体地球物理の広い範囲をカバーしています。最近では、地球のさまざまな現象について、方程式に数値を入れてシミュレーションする形の研究がさかんですが、この本はあくまでも式の解析解を導くことからはじめており、読み進めると基礎となる物理法則と現象とのつながりが腑に落ちるのが良いところです(同時にこの第3版からは数値解析の基礎の章も加わっています)。原著は演習問題の解答が不親切なので、訳出にあたって解答を独自に充実させました。(沖野 郷子)

日本ベントス学会(編)

「海岸動物の生態学入門―ベントスの多様性に学ぶ」

海文堂出版(2020年9月刊)

256ページ / A5判 ISBN:978-4-303-80051-2 価格:1,800円(税別)

貝やエビ、ゴカイ、ヒトデなど、岩にくっついたり泥に潜ったり、水の底で生活する動植物をベントス(底生生物)とよびます。本書は海岸のベントスを題材として動物生態学の基礎を解説した教科書です。フルカラー256ページと本自体も中身もボリュームたっぷりながら、学部生・大学院生をはじめ多くの方々に手にとって頂けるよう控え目価格としています。ポップで美しいカバーイラスト/デザインは、皆様ご存じ行動生態計測分野きのしたちひろさんの手になるものです。(狩野 泰則)

佐藤克文(文)・木内達朗(絵)

「動物たちが教えてくれる海の中のくらし」

福音館書店(2020年10月)

40ページ / 256×196 mm ISBN:978-4-8340-8585-3 価格:1,300円(税別)

月刊「たくさんのふしぎ」として数年前に出版されたものですが、今年度から小学5年の国語教科書(東京書籍)に文章が掲載されました。それを受けて、たくさんのふしぎ傑作集として、ハードカバーになって10月7日に出版されました。(佐藤 克文)

■動物たちが教えてくれる海の中のくらし – 小学校高学年向け授業動画(全5回)
https://www.youtube.com/channel/UClSCCxVGqsn5oB7sNpXGeSQ

佐藤克文(監修)・ペンギン飛行機製作所(製作)

「ぺんたと小春のどうぶつ魔法学校」

サンマーク出版(2020年5月)

135ページ/B6判 ISBN:978-4-7631-3828-6 価格:1,100円(税別)

動物たちの特技を「魔法」という言葉で紹介する内容です。「人間はどんな魔法がつかえるの?」というぺんたの問いに対する解答をひねり出すのに2日くらいかけました。良い回答ができたと自画自賛しています。(佐藤 克文)

保坂直紀(著)

「海は地球のたからもの」全3巻

ゆまに書房

「海は地球のたからもの」1 海は病気にかかっている(2019年11月刊)
43ページ / B5判 ISBN:978-4-8433-5567-1 価格:2,500円(税別)

「海は地球のたからもの」2 海はどうして大事なの?(2020年2月刊)
46ページ / B5判 ISBN:978-4-8433-5568-8 価格:2,500円(税別)

「海は地球のたからもの」3 海の生き物の役割(2020年3月刊)
46ページ / B5判 ISBN:978-4-8433-5569-5 価格:2,500円(税別)

「海は病気にかかっている」「海はどうして大事なの?」「海の生き物の役割」の3分冊です。小学校高学年~中学生を対象に、地球の環境に果たす海の役割を解説しました。「海は病気」で取り上げたのは、プラスチックごみ、地球温暖化、酸性化の問題です。「海はどうして」では、エネルギー、水、炭素の3つの「循環」を解説しました。「海の生き物」は、サンゴ礁や深海にすむ生き物の話です。項目ごとに事典的に気象や海を解説する子ども向けの本は、これまでにも書いてきましたが、ストーリーを持った科学の話となると、その機会は意外に少ないものです。知識だけでなく考え方を子どもたちに伝えられればと願っています。(保坂 直紀)

保坂直紀(著)

「海のプラスチックごみ 調べ大事典」

旬報社(2020年2月刊)

112ページ / B5判 ISBN:978-4-8451-1617-1 価格:3,800円(税別)

海のプラスチックごみ問題を小学校高学年向けに解説する「クジラのおなかからプラスチック」を、2018年の暮れに刊行しました。全国学校図書館協議会と毎日新聞社などが主催する読書感想画中央コンクールの指定図書にも選んでいただいたのですが、紙幅が限られていたうえ、本文は白黒印刷だったので写真や図を多用できず、子どもたちが学校で調べ学習するには、やや不満足なところがありました。その欠を補うために書いたのが、オールカラーのこの本です。環境問題は、とかく立場や主義の対立に陥りやすいので、公表されている学術論文などをベースにして、事実に基づく中立な記述を心がけました。(保坂 直紀)