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著者による新刊紹介

渡部 雅浩(監修)

本当に感動する サイエンス超入門!空のふしぎを解き明かす 天気はなぜ変わるのか

ニュートンプレス(2024年11月刊)

224ページ / 四六判 ISBN:978-4-315-52862-6 価格:1,320円(税込)

近年、外出すら危険な猛暑日や、人々が命を落とすほどの豪雨災害といった、はげしい天候の日が増えています。いったいなぜ、このような現象がおこるのでしょうか。
たとえば大雨は、地球温暖化による長期の気温上昇で大気中の水蒸気が増え、その分だけ雨が降る傾向にあるため、その頻度が徐々に増えています。また、せまい範囲で起こる集中豪雨の原因は、長さ数百キロメートルになることもある積乱雲の列「線状降水帯」です。
気象の理解を深めると,これまで何気なく見ていた空や天気予報が、より興味深いものになるはずです。また災害をもたらす気象のしくみを知ることで、今後想定される災害や、とるべき防災行動について備えることができるでしょう。
本書では、私たちの生活に直結する「天気」のしくみをやさしく解説します。気象について一から学びたい方や、学び直したい方など,多くの方に気軽に読み進めていただける内容になっています。不思議と謎に満ちた〝天気の世界〟を、どうぞお楽しみください。(気候変動現象研究部門 渡部 雅浩)

東京大学 気候と社会連携研究機構(編)

気候変動と社会―基礎から学ぶ地球温暖化問題

東京大学出版会(2024年7月刊)

272ページ / A5判 ISBN:978-4-13-062732-0 価格:2,800円(税別)

深刻化する地球温暖化問題の解決に向けて、私たちは何ができるだろうか? 気候変動の原理から温暖化対策、持続可能な開発まで、平易かつ体系的に解説した本書により、私たちを取り巻く地球環境とそこで暮らす私たち人間社会の現在と未来を俯瞰的に学ぶことができる。
【本書「はじめに──「気候変動と社会」を学ぶ意義と本書の意図」より】
公正な社会の構築、健全な環境の保全、そして健やかな経済の発展は持続可能な開発の3側面であるが、気候変動対策と持続可能な開発との間には相乗効果もあればトレードオフもある。そうした地球環境と人間社会の相互連関の理解には、理学、工学、農学、医学などを含む自然科学や理系のいわゆる実学から、法学、経済学、哲学などを含む人文社会科学にいたる、広範な学術分野に関する知見が必要である。
──(中略)──
本書は基礎的な内容を体系的かつ平易に解説する大学初学者向けの教科書として企画された。気候変動対策や生物多様性の保全と持続可能な開発との一体性に鑑み、健康維持や食料・エネルギー・水の安定供給、生態系など地球環境保全や持続可能な開発についても体系的に学べるようにし、最新の情報を盛り込むと同時に、要素間の結びつきや考え方の解説にも重点を置いた。(編集委員:気候変動現象研究部門 渡部 雅浩)

海部 健三(著)脇谷 量子郎(著)内山 りゅう(写真)

日本のウナギ 生態・文化・保全と図鑑

山と溪谷社(2024年7月刊)

192ページ / B5判 ISBN:978-4-635-06285-5 価格:4,500円(税別)

本書は日本に生息するウナギ属魚類を中心に、その生物としての進化や生態はもとより、人間との関係性の歴史や、今後の保全を考える上での重要な情報をまとめたものです。そもそも日本で分布が確認されているウナギは、稀種を入れてもたった4種であり、「図鑑」を名乗るのは少々冒険的な試みではありますが、本書の最大の魅力は魚類の生態写真の撮影をライフワークとしてきた内山りゅう氏による数々の写真にあります。これまであまり知られてこなかったウナギの生態を垣間見ることができる、これらの写真を通じ、この生き物の面白さをお伝えすることが、本書の大きな目的といえます。(海洋生物資源部門 脇谷 量子郎)

忍澤 成視(著)

貝輪の考古学 日本列島先史時代におけるオオツタノハ製貝輪の研究

新泉社(2024年3月刊)

384ページ / B5判 ISBN:978-4-7877-2305-5 価格:12,000円(税別)

貝殻の魅力は、何といってもそのかたち、色、艶、質感にあり、古来より多くの人々を魅了してきた。本書は、装身具などの素材となった「貝」、とくにオオツタノハに着目し、先史時代の人々と貝との関わりについて、考古学的な資料と生物学的なデータから論じた。とくに、縄文時代から古墳時代まで続く「日本列島最長の威信財」とされるオオツタノハ製貝輪の謎を解明するため、列島各所の島嶼部を20年以上にわたって単独調査し、生物としてのオオツタノハの分布や生態等についても詳細に記録・分析した本邦初のもの。令和5年7月、早稲田大学にて博士(文学)学位を取得した論文の書籍化。装身具に使われた貝を調べることから、当時の習俗・社会形態・交易ルートなどさまざまな課題に挑んだ。(海洋化学部門 忍澤 成視)