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2011年

真木太一・新野 宏・野村卓史・林 陽生・山川修治 (編著)

「風の事典」丸善出版 (2011年11月 出版)【日本風工学会出版賞受賞】

276ページ / B5版 ISBN:978-4-621-08404-5 価格:8,925円 (税込)

風は私たち人間や生物の生活に深く関わっています。穏やかだと心地よい風も、時に吹き荒れて恐ろしい災害を引き起こします。地域に特有な風は、家や防風林などの造りに反映されます。風はまた、海には波や海流や高潮を引き起こし、陸地では砂丘を移動させるなど地形を変化させます。黄砂や大気汚染物質、花粉や種子も風で運ばれます。飛行機や船・列車などの乗り物、スキーのジャンプや陸上競技・ヨットなど、多くのスポーツは風の影響を強く受けます。この事典は、風に関わる約200項目の多彩な話題について、高校生にもわかりやすく、図や写真と共にそれぞれ1~2ページで解説した中項目事典です。風に関する興味や疑問が湧いたときは、まずこの事典を紐解いてみて下さい。(新野 宏)

B. G. Loganathan, P. K. S. Lam(編)、蒲生俊敬(分担執筆)

「Global Contamination Trends of Persistent Organic Chemicals」CRC Press (2011年8月 出版)

656ページ / 25.9cm ISBN:978-1439838303


黒木 真理・塚本 勝巳 (著)

「旅するウナギ—1億年の時空をこえて」東海大学出版会 (2011年7月 出版)

292ページ / B5判 ISBN:978-4-486-01907-7 価格:3,990円 (税込)

今年7月から10月、東大総合研究博物館で開催された「鰻博覧会ELL EXPO TOKYO」の図録(非売品)が、全292頁、オールカラーの美しい本として市販された。海洋研出身で現在総合研究博物館に勤務する黒木真理さんと共著のウナギピクトリアル。謎の生態、文化、歴史、信仰、社会経済など、ウナギに関するすべてが網羅されている。すなわち、自然・社会・人文科学のあらゆる角度からウナギに迫ろうというもので、これは世界でも初めての試み。ながらく研究の対象であったウナギは、いまや単なる魚ではなく、なにか特別な存在に「進化」してしまった。この不可思議で、そしていとおしくも思えるこの生き物を永く地球上に残していくために、この本が役立てばうれしい。(塚本 勝巳)

東京大学大学院環境学研究系(編)、小松幸生・白木原国雄・ほか(分担執筆)

「自然環境学の創る世界」朝倉書店 (2011年8月 出版)

216ページ / A5判 ISBN:978-4-254-18531-7 価格:3675円 (税込)

自然環境学は、自然を研究対象とし、人間との関係性に着目して自然にアプローチしていく新しい学問分野です。人間活動が自然にどのような影響を及ぼし、その結果、自然はどのように変わっていくのか。この素朴で、実はきわめて難しい問題に答えるのが自然環境学の目標です。大気海洋研究所は、大気と海洋の環境に関わる分野において、大学院環境学研究系自然環境学専攻と連携して研究・教育活動を行っています。本書には、各分野の教員により、日々進化する自然環境学の「いま」が紹介されています。自然環境学の「未来」を担う大学生に読んでほしい一冊です。(小松幸生)

小路 淳・堀 正和・山下 洋(編)、河村知彦(分担執筆)

「浅海域の生態系サービス 海の恵みと持続的利用」恒星社厚生閣(2011年3月出版)

154ページ / A5判 ISBN:978-4-7699-1244-6 価格:3780円 (税込)


うなどん

青山 潤(著)

「うなドン 南の楽園にょろり旅」講談社 (2011年2月 出版)

290ページ / 18.6cm ISBN:978-4062168014 価格:1,680円 (税込)

まだ地球が謎に満ち溢れていた頃、遥かなる地を旅し、珍しい動植物や鉱物などをめったやたらとヨーロッパへ報告する博物学と呼ばれる学問分野が存在した。かつての博物学者が残した足跡は、学術論文として近代科学の基礎を築き、探検記や航海記として、今なおロマンと共に読み継がれている。現代風のそんな物語を作ってみたい。そう思いながら執筆した一冊である。研究者は白衣を着て、変な液体を混ぜ合わせているばかりではない。サンプルを求めて海や川へ踏み込み、研究船に乗って外洋で汗を流す。一般の方々に、そんな実態を知っていただければ幸いである。(青山 潤)

巨大翼竜は飛べたのか

佐藤克文(著)

「巨大翼竜は飛べたのか―スケールと行動の動物学」平凡社(2011年1月 出版)

279ページ / 18cm ISBN:978-4582855685 価格:945円 (税込)

帯の写真を見ていただきたい。編集者に説得された真面目な研究者がバカなことをやらされてかわいそうにと感じる方が多いかもしれない。しかし、それは大きな間違い。背景となる海の写真は淡青丸航海中に撮影したものだ。私の写真は、大学院生に命じて様々なアングルから何度も取り直しをさせた。南極越冬中に鍛えた画像編集テクニックを駆使して、私自身が作成した合成画像なのだ。タイトルには翼竜の文字が踊っているが、本の大部分はバイオロギング研究によって明らかになった現生動物を対象とした研究成果の紹介に充てている。「本を読みました」と言って研究室の門を叩いてくれる学生に出会える日は来るだろうか?(佐藤克文)