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2013年

青山 潤 (著)

にょろり旅・ザ・ファイナル 新種ウナギ発見へ、ロートル特殊部隊疾走す!
講談社(2013年12月12日)

374ページ / A5版  ISBN-13: 978-4062187114  価格:本体1,600円(税別) 

人類が誰も見たことがなかったウナギの卵発見という生物科学史上に燦然と輝く偉業を成し遂げた東京大学大気海洋研究所の塚本勝巳教授。青山潤准教授は、そのスタッフの番頭格として、研究(探検?)の最前線で身体を張り続けてきた。彼が、世界中どの研究期間も成し得なかった「地球上に生息するウナギ全種(18種)採集」に挑戦&達成した、抱腹絶倒の記録『アフリカにょろり旅』は、発売直後から大きな話題を呼び、大手紙文化面のインタビュー、テレビの書評コーナーを総なめにして、講談社エッセイ賞を獲得。その続編ともいえる『うなドン』も重版を重ね、今年七月に文庫化。
そして、この『にょろり』シリーズの第三部は、青山氏が70年ぶりに19種目となるウナギの新種を発見した旅の記録で、文化人類学的にも非常に興味深い考察に満ちており、かつ腹筋がよじれるような面白さもパワーアップしています。
ウナギの産卵地特定のため、赤道に近い太平洋上でウナギの仔魚を採集し、遺伝子解析を繰り返す東大海洋研のスタッフ。そのひとりが、地球上に存在するどのウナギとも遺伝子が合致しないものを発見する。通常、突然変異として片づけられてしまうケースだが、青山準教授は、新種発見のわずかな可能性に賭けて、弟分の渡邊俊、冒険好きの老年作家・阿井渉介と共に勇躍、フィリピンへ向かう。
三人は、ルソン、ミンダナオ、レイテ……、フィリピン国内を北へ南へ駆けずり回り、泥まみれになって、強烈な暑さと湿気に耐え、そして幾度となく空振りを繰り返す。
そして、三年の試行錯誤を繰り返した末、文明を隔絶された山の民が暮らす山深い小川で、恋いこがれた新種と遭遇する!

Satoh, Masaki(著)

「Atmospheric Circulation Dynamics and General Circulation Models 2nd edition」, Springer Praxis Books(2013年7月刊)

730ページ,ISBN:978-3-642-13574-3

本書は、2004年に出版した大気大循環理論と大循環モデル(GCM)に関する著書の改訂版です。大気大循環研究への入門として、第一部:基礎概念、第二部:大循環構造論、第三部:数値モデリングの構成としています。初版では、第三部を従来型GCMである静力学スペクトルモデルの解説としましたが、改訂版では非静力学正20面体格子モデル(NICAM)についての章を加えました。また、初版における誤字について、多くの方から指摘いただきましたが、この機会に修正しました。ご意見等、歓迎いたします。(佐藤 正樹)

ウォーレス・ブロッカー 著、川幡穂高ほか訳

「気候変動はなぜ起こるのか グレート・オーシャン・コンベヤーの発見」講談社ブルーバックス(2013年12月刊)

210ページ / 新書版 ISBN:978-4-06-257846-2 価格:860円(税別)

コロンビア大学ラモント・ドーハティー地球科学研究所の教授であるブロッカー教授は、気候変動研究における現代最高の科学者です。地球的規模の海洋大循環が「一筆書き」で書ける有名な図はブロッカー教授の考案によります。この大循環の変調こそが地球上の気候に大きな影響を与える、という考えを実証していく過程をつづったのが本書です。大学院生3人が均等に全訳し、川幡が原文と訳文を読み内容をチェックして文章を整えました。喜ばしいことに、大気海洋研究所の大学院生の日本語の品質が高いと出版社の人に誉められました。(川幡 穂高)

大谷栄治・長谷川 昭・花輪公雄(編) 佐野有司・高橋嘉夫(著)

「現代地球科学入門シリーズ12 地球化学」共立出版(2013年4月刊)

336ページ / A5判 ISBN:978-4-320-04720-4 価格:3,800円(税別)

この本は理学部の地球惑星科学科や化学科、工学部の地球システム工学科等の学部学生を対象として書いた教科書で、元素の起源から地球,生命の誕生を経て現在の環境問題にいたる時間スケールを縦軸に、コア、マントル、地殻、大気・水圏、太陽系といった空間スケールを横軸においた二次元的な構想のもとに、地球化学の扱う幅広いテーマの中で、起源と進化の物語を解りやすく説明することを目標としています。(佐野 有司)

筆保弘徳・芳村 圭ほか(著)

「天気と気象についてわかっていることいないこと」ベレ出版(2013年4月刊)

280ページ / 四六判 ISBN:978-4-86064-351-5 価格:1,700円 (税別)

本書では、天気と気象にまつわる7つのこと(温帯低気圧・台風・竜巻・集中豪雨・梅雨・水循環・天気予報)について、その基礎から最先端までを紹介しています。どの項目も、現在進行形で世界を相手に活躍している若手研究者が執筆していて、なぜこのような研究をすることになったのか、などといった人生の経緯なども描かれています。研究とは何かを知りたい中高校生やこれから研究を行おうとしている大学生・大学院生にぜひ読んでもらいたい一冊です。(芳村 圭)

佐藤克文・森阪匡通(著)

「サボり上手な動物たち―海の中から新発見! 」岩波科学ライブラリー(2013年2月刊)

126ページ / B6判 ISBN:978-4-00-029601-4 価格:1,500円 (税別)

ウミガメ、ペンギン、アザラシ、オオミズナギドリ、これまでいろいろな動物を扱ってきた。研究課題が、行動学、生理学、生態学、バイオメカニクスへと発散したのは私のせいじゃない。装置を付けた動物達が、勝手気ままに振る舞ったせいなのだ。普通は行けない秘境へ出かけたからには、手ぶらで帰るわけにもいかず、切羽詰まってとにかく何か言ってみる。そんな行き当たりばったりの研究者人生を歩んできた。対象動物がチーターにまで及び、またいつものパターンに遭遇した時に、「ハッ」と気がついた。それが一体何なのか。是非ご一読を。(佐藤 克文)