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プレート境界の断層湖で湧出する地下深部ガスの分子種特定と物質循環への寄与を解明 ―厳冬期の湖氷に出現するビッグホールの謎を明らかに―

2022年6月15日

海洋研究開発機構
信州大学
東京大学 大気海洋研究所

国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 大和 裕幸)海洋機能利用部門 生物地球化学センターの高野 淑識 センター長代理と浦井 暖史JSPS特別研究員は、国立大学法人信州大学 理学部の朴 虎東教授と国立大学法人東京大学 大気海洋研究所の横山 祐典教授らと共同で、代表的な断層湖として知られる諏訪湖内で活発に湧出しているガスの主成分の分子種を特定し、その起源を明らかにしました。

諏訪湖は、北米プレートとユーラシアプレートの境界に位置する糸魚川―静岡構造線上に位置する断層湖として知られており、湖内の複数個所では活発なガスの湧出が確認されています。その「地質学的なホットスポット」は、厳冬期にビッグホールを形成し、湖氷の不均質性の出現にも影響を与えています。しかしながら、これらのガスの主成分や起源、表層水圏に放出された後の動態を含め、物質循環に関する全体像については、ほとんど不明なままでした。

そこで本研究では、ガスに含まれる分子種に着目し、精密な分子レベル安定炭素同位体比・放射性炭素同位体比解析をした結果、深部炭素を起源とするメタンが主体であることを明らかにしました。また、本成果はこれまで不明であった深部の湧出ガスと表層水圏との物質循環における寄与を定量的に評価しており、今後、断層湖内の炭素循環の解明や水圏生態系での食物連鎖の解明につながるものと期待されます。

詳しくはこちらをご覧ください。
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