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第12回海中海底工学フォーラム・ZERO

更新日:2024年08月30日

(2024年10月11日 開催)

東京大学大気海洋研究所 共同利用研究集会

日 時 2024年10月11日(金)
第12回海中海底工学フォーラム・ZERO
 研究会:13時00分〜17時00分
 懇談会:17時30分〜19時30分
場 所 研究会
東京大学大気海洋研究所講堂
〒277-8564 柏市柏の葉5-1-5 電話:04-7136-6009(国際・研究推進チーム)
地 図 柏キャンパスアクセスマップ
http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/access/index.html
参加費 研究会:無料
懇談会:有料(5,000円)*講演者無料
主 催 海中海底工学フォーラム・ZERO運営委員会
共 催 J-DESC(日本地球掘削科学コンソーシアム)
支 援 東京大学生産技術研究所(生研研究集会)
協 賛 日本船舶海洋工学会、海洋調査技術学会、海洋音響学会
(公社)土木学会*、(公社)日本水産学会、IEEE/OES日本支部
MTS日本支部、東京大学海洋アライアンス、東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター
*「土木学会認定CPDプログラム」

URL: https://seasat.iis.u-tokyo.ac.jp/UTforum/このリンクは別ウィンドウで開きます

*「土木学会認定CPDプログラム」CPDプログラム:土木学会以外の団体に提出する場合は提出先団体に事前にご確認ください。
研究会:13時00分-17時10分:
現地参加/オンラインのハイブリッド方式で開催いたします。プログラムは都合により変更する事がありますのでご諒承ください。

1)挨拶     13時00分-13時05分
   東京大学大気海洋研究所 山口 飛鳥

2)IODP第405次研究航海 (JTRACK) 掘削の現場から:東北地方太平洋沖地震後の時空間変化を捉える
       13時05分-13時30分
     筑波大学 氏家 恒太郎、海洋研究開発機構 奥津なつみ
     東京大学大気海洋研究所 山口 飛鳥

[講演概要]IODP第405次研究航海 (JTRACK)では、2024年9月5日から12月20日にかけて、2011年東北地方太平洋沖地震が発生した日本海溝で地球深部探査船「ちきゅう」による掘削調査を実施中である。航海では、東北地方太平洋沖地震による摩擦熱を捉えた2012年のIODP第343次研究航海(JFAST)調査域に再訪し、地震後の断層強度回復過程、プレート境界断層浅部での地震性すべりメカニズム、沈み込み帯の物質特性がプレート境界断層運動に与える影響の解明に挑む。本講演では日本海溝で掘削調査中の「ちきゅう」と中継を結び、掘削航海の現場を臨場感たっぷりにお伝えする。(掘削の状況、回線の状況により中継が困難な場合があります)

3)近年の熱帯太平洋海面水温パターン変化は謎     13時30分-14時00分
     東京大学大気海洋研究所 渡部 雅浩

[講演概要]熱帯太平洋の海面水温(sea surface temperature, SST)分布の変化は、地球温暖化のペースや地域の気候変化に大きな影響をもつため、将来の気候変動予測において、その駆動要因を明らかにすることが重要である。しかし、過去に観測されたSSTパターンの変化ー東西のコントラストが強まり、太平洋のウォーカー循環も強化しているーは、気候モデルで予測される将来の変化と逆であり、その原因がよく分かっていない。そこで、気候変動に関する国際研究プログラムであるCLIVARにワーキンググループTROPICSが設けられ、この問題を解明すべく多くの研究者が協力して研究を始めている。本講演では、TROPICSコアメンバーによる以下の論文の内容に基づき、温室効果ガスなどによる外部強制が熱帯太平洋のSSTパターンを変えるメカニズムを概観し、過去から将来の変化を統合して説明するナラティブを提示する。
Watanabe, M., Kang, S.M., Collins, M. et al. Possible shift in controls of the tropical Pacific surface warming pattern. Nature 630, 315–324 (2024). https://doi.org/10.1038/s41586-024-07452-7

4)能登半島地震で海の中で何が起きた?珠洲市−能登町沿岸における浅海底調査結果
       14時00分-14時25分
     金沢大学 ロバート・ジェンキンズ

[趣旨]大規模な地震およびそれに起因する津波や海底地すべりによって、海底や海洋環境はどうなるのか?令和6年能登半島地震による海底・海洋生態系への影響を調べるために、特に津波被害の大きかった能登半島の東岸(内浦.珠洲市から能登町)において、潜水や海底堆積物の採取を行っている。遠浅の砂底が広がる珠洲沿岸と、主要な河川流入の無く泥底(砂泥底)が広がる内湾の能登町九十九湾では、同水深でも様相が異なっている。本講演では潜水映像と海底堆積物の観察結果を中心に、能登半島東岸の浅海における海底環境の変化をお話しする。

5)海洋マイクロプラスチック研究の進展     14時25分-14時50分
     東京大学大気海洋研究所 道田 豊

[講演概要]2019年度に開始された「東京大学FSI-日本財団海ごみ対策プロジェクト」は、第2期の3年目を迎えている。マイクロプラスチックのうち、大きさ1ミリメートルよりも小さなものに焦点を当て、その実態解明や生体影響の理解を目指し、東京大学の関係研究者に加えて東京農工大学、京都大学等からも参加を得て研究活動が進められてきた。これまでに得られた研究成果をいくつか取り上げて紹介し、今後の方向性について展望を述べる。

休憩

6)2週間の継続運航を可能としたHUGIN Enduranceの紹介    15時10分-15時35分
     Kongsberg Discovery  Martin Gutowski、中野健一

[講演概要]KONGSBERG DISCOVERYは、1993年の最初の潜航から30数年、HUGIN UUVの開発と改善を民間と軍事の2局面のユーザーと共同で行ってきた。HISASインターフェロメトリー合成開口ソナーを装備することに成功し、様々な用途での使用がなされている。本報では、2週間の長距離での連続的運航を可能とした最新のHUGIN Enduranceを含めたHUGINファミリーの特長を紹介する。

7)大学発スタートアップによるロボット漁船の実現     15時35分-16時00分
     大阪公立大学/(株)ロボティクスセーリングラボ 二瓶 泰範

[講演概要]養殖漁業は美味しい魚介供給の為の重要産業である。しかし、有給餌養殖では長時間の餌やりや自動給餌機への人による大量の餌補給等、養殖事業者の労働負荷が大変に大きい。この課題解決のためにロボット漁船の研究開発が行われている。港で餌を積んだら自動航行し、生簀に自動着岸し、自動係船し、餌を補給する自動航行船である。技術シーズ創出段階、大阪公立大学で研究開発され、実証機開発と実海域試験の段階でスタートアップ企業を創業し社会実装を目指している。近年、大学発スタートアップによる社会課題解決が期待されている。ロボット漁船の技術シーズに加え、如何にロボット漁船の社会実装を果たそうとしているかについて紹介したい。

8)持続可能な海洋利用を実現するためのモニタリングシステムの開発
       16時00分-16時25分
​     (株)MizLinx 野城 菜帆

[講演概要]人類は水産業や洋上風力発電など、様々な形で海を活用している。また、大気と海は不可分に繋がっており、気候変動にも大きく関与している。このような背景から、良好な海洋環境が保全されることが人類の存続の基盤であり、かつ海洋の健全な活用が人類の発展の基盤の一つであると考えている。海洋の利用および保全が適切に行われるためには、海洋に関する科学的知見が不可欠である一方で、海はまだ未知の事が多い領域である。そこでMizLinxは海を科学的に解明することを通して、海洋と人類の共生に貢献し、持続可能な未来を実現することを目的としている。そのために現在開発している海洋観測IoTシステムの取り組みについて紹介する。

9)Seabed2030の現在地、モナコでの仕事、南仏での暮らし - 海外動向報告 -
       16時25分-16時50分
     国際水路機関(IHO)/海上保安庁 住吉 昌直

[講演概要]海底地形は、海を知る・利用するために不可欠な基盤情報であるが、地球規模ではその大部分が「未測の地」である。このような状況を変えるべく、日本財団とGEBCO * はThe Nippon Foundation-GEBCO Seabed 2030プロジェクトを立ち上げ、世界の海底地形の解明を推進している。本講演では、Seabed 2030の取組みと現状について報告するとともに、現在講演者が出向している国際水路機関(IHO)における技術動向、生活環境等について、現地での経験を踏まえ報告する。
* General Bathymetric Chart of the Oceansのことで、全世界の海底地形グリッドデータを作製する国際水路機関(IHO)とユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)の共同プロジェクト。

10)閉会の辞/アンケート等     16時50分-17時00分
     東京大学生産技術研究所 巻 俊宏

11)懇談会     17時30分-19時30分
会場: 大気海洋研究所エントランスホール(事前予約制)

申し込み先:本フォーラムは完全事前登録制です。必ず事前申し込みを御願いします。
東京大学生産技術研究所海中観測実装工学研究センター・杉松治美
E-mail:harumisiis.u-tokyo.ac.jp   ※アドレスの「◎」は「@」に変換してください
Tel:03-5452-6487
申し込み期限:10月4日(金)までに上記メイルアドレスまでお申し込みください。
懇談会費は現地でお支払いいただきます(10月8日以降のキャンセルはご遠慮下さい)

URL: http://seasat.iis.u-tokyo.ac.jp/UTforum/このリンクは別ウィンドウで開きます

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