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三陸沿岸生態系の多様性を探る ―国際沿岸海洋研究センターをベースにしたフィールド研究の将来像

更新日:2017年02月01日

(2017年2月10日 開催)

東京大学大気海洋研究所 共同利用研究集会

日    時: 平成29年2月10日(金)10:00~17:00
場    所: 東京大学大気海洋研究所2F 会議室
       〒277-8564 千葉県柏市柏の葉5-1-5 TEL 04-7136-6009
コンビーナー: 北川貴士・青山 潤・河村知彦
        (東京大学大気海洋研究所・国際沿岸海洋研究センター)
大気海洋研対応者: 北川貴士(国際沿岸海洋研究センター・生物資源再生分野)
 

趣旨説明:国際沿岸海洋研究センター(沿岸センター)は、これまで40年以上にわたって三陸における共同利用・共同研究拠点として機能してきたが、個々の研究が必ずしも有機的に連携してきたわけではなく、大槌湾や三陸沿岸海域の生態系について体系的にまとまった知見が蓄積されているとは言いがたい。しかし、東日本大震災直後の2012年から地震・津波による海洋生態系の応答・回復過程を解明する大型研究プロジェクト「東北マリンサイエンス拠点形成事業」が実施され、沿岸センターはプロジェクトの重要研究拠点となるなど、かつてない規模の研究資金と人材が沿岸センターに投入された。これによりセンター所属の研究者ばかりでなく、大気海洋研究所の様々な分野の研究者、さらには共同利用・共同研究で訪れる研究者が連携して研究を行う環境が整いつつある。沿岸センターの再建工事も今年から始まり、平成29年度末には新研究棟・宿舎棟・実験施設が完成する予定である。これを機に沿岸センターでは、震災に関連した研究にとどまらず、大槌湾や三陸沿岸域の生態系理解に向けた学際的フィールド研究拠点として、共同利用・共同研究施設としての機能を充実させ、さらに国際的な研究拠点としても発展させたいと考えている。

本研究集会では、共同利用・研究を含め、沿岸センターの現教員が大槌湾を中心に三陸沿岸で展開している生態系研究の現状および今後の抱負を紹介するとともに、共同利用・共同研究として沿岸センターを利用してこられた、あるいは個別に三陸沿岸で生態系研究を展開してこられた他機関の研究者、大気海洋研究所の他部門の研究者の皆様に、三陸沿岸で今後必要とされる研究や活動、それらに係わる沿岸センターへの要望等を提起していただき、沿岸センターで進めるべきこれからの共同利用・共同研究の方向性や新たな可能性について議論を行いたい。
 

プログラム

2月10日(金)
10:00~10:10 開会の挨拶・趣旨説明 河村知彦(東大大気海洋研)

10:10~11:55 「沿岸センターにおける共同研究のこれまでとこれから」

田中 潔(大気海洋研)
「地域社会および全国の研究者と連携して実践中の海洋物理学研究」

福田秀樹(大気海洋研)
「三陸沿岸部における生元素循環の特性」

西部裕一郎(大気海洋研)
「カイアシ類の卵休眠:大槌湾での研究から見えてきたこと」

白井厚太朗(大気海洋研)
「二枚貝を用いた環境復元と環境モニタリング」

早川 淳(大気海洋研)
「エゾアワビ・ウニ類を中心とした底生動物群集のモニリング調査」

北川貴士(大気海洋研)
「国際沿岸海洋研究センターでのサケ研究の取り組み」

佐藤克文(大気海洋研)
「海洋高次捕食動物を用いた環境モニタリングシステムの提案」

(休 憩)

13:30~15:00 「所外研究者から見た沿岸センターの共同利用・共同研究のこれまでとこれから」

米崎史郎(水産機構・国際水研)
「調査・漁業データを活用した海洋生態系研究」

小路 淳(広島大)
「沿岸域の生態系サービスを地域社会に活かす:大槌湾の藻場・地下水調査から」

伊藤進一(大気海洋研)・児玉琢哉(岩手水技セ)・加賀新之助(岩手県)・筧茂穂(水産機構・東北水研)・長谷川大介(東北水研)・和川拓(水産機構・日水研)・黒田寛(水産機構・北水研)
「地域試験研究機関との有機的な連携による海洋研究の展開-国際沿岸海洋研究センターへの期待」

神山孝史(東北水研)
「三陸沿岸のフィールド研究―東北区水産研究所沿岸漁業資源研究センターの立場から―」

朝日田 卓(北里大)
「北里大学三陸臨海教育研究センターをベースとした被災地沿岸での調査研究と地域貢献」

高橋一生(東大院農)
「新生沿岸センターに望むこと-共同利用者の視点から」

(休 憩)

15:10~15:55 「沿岸センターのこれからの活動・果たすべき役割」

広瀬雅人 (大気海洋研)
「展示室および生物観察記録アーカイブシステムを用いたアウトリーチ活動の可能性」

青山 潤(大気海洋研)
「三陸にある研究機関の役割」

兵藤 晋(大気海洋研)
「大気海洋研究所将来構想における沿岸センターの役割」

15:55~16:45 総合討論 「沿岸センターにおけるこれからの活動とフィールド研究の将来像」

閉会の挨拶 青山 潤(大気海洋研)

17:00~19:00 懇親会 (大気海洋研究所1階エントランスホール)

共同利用

研究集会