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ブリの加入・初期生残に果たす春季東シナ海流れ藻の役割

更新日:2016年02月09日

(2016年2月18-19日 開催)

日時:2016年2月18日(木)13:25~17:00
   2016年2月19日(金) 9:30~12:00
場所:東京大学大気海洋研究所2階講堂
   http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/

コンビ-ナー
  小松輝久(東京大学大気海洋研究所)
  鯵坂哲朗(京都大学大学院農学研究科)
  宍道弘敏(鹿児島県水産技術開発センター)
 

開催趣旨

東シナ海陸棚縁辺部を主産卵場とし、流れ藻近傍を幼魚期の主生息場としているブリは、資源が過去最高水準かつ増加傾向で推移している。この、記録的なブリ資源増加の要因として、海面水温の上昇に伴う生息域の北日本への拡大が考えられている。一方、ブリが幼魚期に依存する春季東シナ海流れ藻も近年増加傾向にあると考えられており、この流れ藻の増加がブリ資源の初期生残や新規加入に貢献している可能性が考えられるが、ブリ資源研究と流れ藻研究はそれぞれ独自に発展してきており、双方の研究者が一堂に会して議論する機会は乏しかった。天然ブリ資源の変動は、沿岸の定置網漁業や漁船漁業経営のみならず、養殖用種苗として幼魚(モジャコ)を採捕するモジャコ漁業やブリ養殖業の経営にも関連することから、ブリ資源の、生涯に亘る変動機構の解明や、将来の変動を予察することは、計画的な漁業・養殖業経営に寄与すると考えられる。本シンポジウムでは、これまでのブリ資源研究及び流れ藻研究のレビューを行い、ブリの加入・初期生残に果たす春季東シナ海流れ藻の役割を確認すると共に、地球規模の環境変動下におけるブリ資源及び流れ藻来遊量の変動に関する将来予測の事例に触れ、将来のブリ資源の動向を展望し、今後の変化に対応した調査研究及び水産業のあり方について議論する。
 

プログラム

2月18日(木)
13:25~13:30    開会挨拶および趣旨説明 小松輝久(東大大海研)

1.基調講演
座長 宍道弘敏(鹿児島水技セ)

13:30~13:55    重要水産資源に対する春季東シナ海流れ藻の機能・役割
         鯵坂哲朗(京大院農)

2.関係県におけるモジャコ調査の概要
13:55~14:20    三重県におけるモジャコ調査の概要
         久野正博(三重水研セ)
14:20~14:45    高知県におけるモジャコ調査の概要
         山下慶太郎(高知水試)
14:45~15:10    宮崎県におけるモジャコ調査の概要
         西口政治(宮崎水試)

15:10~15:20    休憩

3.流れ藻・モジャコの来遊量変動と輸送過程
座長 小松輝久(東大大海研)

15:20~15:45    流れ藻来遊量・来遊時期の変動とその要因
         宍道弘敏(鹿児島水技セ)・水野紫津葉・小松輝久(東大大海研)
15:45~16:10    春季東シナ海流れ藻分布と輸送シミュレーション
         水野紫津葉・小松輝久(東大大海研)・宍道弘敏(鹿児島水技セ)
16:10~16:35    モジャコ輸送シミュレーション(日本海側)
         辻 俊宏(石川水総セ)・広瀬直毅(九大応力研)
16:35~17:00  モジャコ輸送シミュレーション(太平洋側)
         瀬藤 聡(中央水研)・久野正博(三重水研セ)
 

2月19日(金)

4.モジャコ期から成魚期に至る近年のブリ資源の動向
座長 鯵坂哲朗(京大院農

 9:30~ 9:55    ブリの初期生態と資源動向
         亘 真吾(中央水研)
 9:55~10:20    鹿児島県海域におけるモジャコ来遊量変動とブリ新規加入量の関係
         宍道弘敏(鹿児島水技セ)・亘 真吾(中央水研)・田 永軍(中国海洋大)・水野紫津葉・小松輝久(東大大海研)

5.今後想定される海洋環境の変化と生物の応答予測
10:20~10:45   温暖化に伴うブリ産卵場の変化予測
         瀬藤 聡(中央水研)・久野正博(三重水研セ)
10:45~11:10  温暖化に伴うアカモク分布域の変化予測
         小松輝久(東大大海研)

11:10~11:20    休憩

6.総合討論
座長 小松輝久(東大大海研)

11:20~11:55    総合討論

11:55~12:00    閉会の挨拶       鯵坂哲朗(京大院農)

共同利用

研究集会