ナビゲーションを飛ばす

教職員募集 所内専用go to english pageJP/EN

facebook_AORI

instaglam_AORI

第54回海中海底工学フォーラム

更新日:2014年09月26日

(2014年10月17日 開催)

共同利用研究集会

日 時 2014年10月17日(金)
    第54回海中海底工学フォーラム:
    午前の部:岡本硝子(株)見学会: 10時30分~
    午後の部:研究会:13時~17時
    IEEE/OES Japan Chapter Young Award 2014授賞式:17時~17時30分
    懇談会:17時30分~19時30分
場 所 午前の部:岡本硝子(株)見学会
    柏市十余二380番地 電話04-7137-3111
    午後の部:研究会、受賞式、懇談会
    東京大学大気海洋研究所講堂
    〒277-8564 柏市柏の葉5-1-5 電話:04-7136-6011(国際・研究推進チーム)
地 図 岡本硝子(株)
    http://www.ogc-jp.com/
    大気海洋研究所
    http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/access/index.html
参加費 見学会および研究会:無料
    懇談会(郵便振替振込み):3000円(30才未満および70才以上無料):
    振込先:郵便振替:口座番号00150-8-354229、口座名:海中海底工学フォーラム
主 催 海中海底工学フォーラム運営委員会
共 催 東京大学生産技術研究所(生研研究集会)
協 賛 日本船舶海洋工学会、海洋調査技術学会、海洋音響学会
    (公社)土木学会*、(公社)日本水産学会、IEEE/OES日本支部、
    MTS日本支部, 東京大学海洋アライアンス
    *「土木学会認定CPDプログラム」
 

午前の部:岡本硝子(株)見学会:岡本硝子(株)集合:10時30分

第53回海中海底工学フォーラムでご紹介させていただいた「江戸っ子1号」のガラス球を製作している岡本硝子(株)の工場見学を行います。

 会社紹介:10時30分~10時40分
 工場見学:10名程度の小グループに分かれて順次見学
 見学後:最寄りバス停(十余二とよふた)からガンセンター行き(東大前下車)
 路線バス乗車、柏キャンパスへ(バスで約5分程度)
 路線バス時刻表:十余二発:11時31分、11時41分、11時51分、12時1分、12時11分、12時21分
 http://www.tobu-bus.com/pc/search/bs_tt.php?key=62021_01

午後の部:13時~17時
1)挨拶

13時00分-13時10分
九州工業大学社会ロボット具現化センター 浦  環

2)深海底熱水噴出域の幼生輸送

13時10分-13時50分
沖縄科学技術大学 御手洗 哲司

[講演概要]熱水噴出孔は地球内部から熱や鉱物を海底にくみ出し、太陽の光の届かない暗闇に豊かで独特な生態系を育む自然のシステムを提供する。熱水噴出域の生物は人間を含む地球上のほとんどの生き物にとっては毒である化学物質を利用して食料を自ら作り出して生きている。海底付近のこの奇妙な環境は、地球や他の惑星が生まれて間もない頃の環境に似ていると考えられている。深海熱水噴出域の生物群集が約40年前に発見されてから、海洋生物学者たちは幼生の輸送が生物群集の変動・普遍性に鍵となる重要な役割を果たすと考察した。熱水域固有生物種の多くは、生活史の大半を底性または固着性で過ごし、広域に移動しない。そのため、生物の分布域の決定には、浮遊幼生の分散過程が大きな影響を与えていると考えられる。その重要性にも関わらず、幼生分散の定量的な情報は未だに極めて乏しく、海流による輸送のメカニズム、それに起因する生物集団内の個体数や構成種の変動、遺伝子の構成や頻度の変化など、重要な問題は未解決のままである。本講演では、沖縄を含む西太平洋の熱水噴出域において、1) 熱水域固有種の繁殖や幼生の生態を調査し、2) 海流による輸送パターンを明らかにし、3) これらの情報を統合して、熱水域固有生物種の幼生分散過程を推定し、4) 推定された幼生輸送パターンを生物集団間の遺伝解析データと比較した研究成果について報告する。

3)巨大翼竜は飛べたのか:論文発表の反響とその後の進展

13時50分-14時30分
東京大学大気海洋研究所 佐藤 克文

[講演概要]鳥の揚力は翼面積に比例し、重力は体積によって決まる。よって飛翔性鳥類の体サイズには自ずと上限が存在する。現生ミズナギドリ目鳥類5種の飛行パターンを比較したところ、滑空を主体とする飛び方でも持続的飛行が可能な体サイズは翼開長5メートル、体重41kgと推察された。よって、化石から推察されている巨大翼竜の体サイズや飛翔能力はとても怪しい、そんな内容の論文2009年に発表したところ、各種マスメディアに取り上げられ、インターネット上における熱い議論(罵詈雑言)を引き起こした。事態を知的に収束させるべく一般書も出版したが(「巨大翼竜は飛べたのか」平凡社新書)、特に事態は好転しなかった。あれから5年が経過した現在を総括する。

4)防衛省の海洋無人航走体 ―UUV/USVの連携航走―

14時30分-14時50分
防衛省技術研究本部 北島 仁

[講演概要]防衛省技術研究本部では、海洋無人航走体の研究の一つとして、無人航走体間の連携について研究を行っている。この研究は、水中と水上の無人航走体を連携航走させることにより、離れた場所からUSVを介して海中のUUVの位置やステータス等の情報を把握するとともに、UUVが取得する海中情報をリアルタイムに観測できる技術の確立を目指すものである。講演では、試作したUUVとUSVの概要、鹿児島湾において実施した試験の結果などについて紹介する。

5)ROVオペレータによる体験記

14時50分-15時10分
日本海洋事業(株) 瀬底 秀樹

[講演概要]海洋研究開発機構は、1988年に竣工した無人探査機(以下、ROVと言う)「ドルフィン3K」の運用を皮切りに、以降「かいこう」(1995年~)や「ハイパードルフィン」(1999年~)にそのミッションを引き継ぎ、これまで多岐に渡り深海調査を行ってきた。近年、「ハイパードルフィン」においては、スキッド機構を模様替えする等で、海底ケーブルの展張や機器設置等特有な作業を可能とし、2011年に紀伊半島沖に地震・津波観測監視システム(DONET1)を完成させた。また大深度クラスの「かいこう7000Ⅱ」では2013年に東北地方太平洋沖地震震源域である日本海溝の深度7,000mの深海底下から全長820mの長期孔内温度計を回収するのに成功し、調査研究に貢献した。現場ではミッションを成功させるために様々な工夫やシステムの改善が行われている。本講演では現在のROVシステムの現状について、システムの概要とこれまでのROVオペレーション実績を交えながら紹介していく。

6) 海上保安庁のAUV調査について―運用を開始して2年の成果と今後の課題―

15時10分-15時30分
海上保安庁海洋情報部 南 宏樹

[講演概要]海上保安庁では海洋基本法及び海洋基本計画に基づき、我が国の領海及び排他的経済水域において、海洋資源開発や海洋環境保全等の総合的管理に必要となる基盤情報を収集・整備するため海底地形調査等を実施している。2013年度からは新たに自律型潜水調査機器(AUV 愛称:ごんどう)を導入し運用を開始した。これまでのAUV調査により、奄美大島沖に熱水活動が認められる詳細な海底火山地形を明らかにする等の成果が得られた。本講演では、当庁で実施したAUVによる調査成果と今後の課題について紹介する。

休憩

7) 熱水はkmスケールで海底下にたゆたう ―SIP HOT I "Pathfinder"掘削でみつかったこと―

15時50分-16時20分
海洋研究開発機構 熊谷 英憲

[講演概要]戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)」の一環として、2014年 7月に沖縄トラフの伊平屋北海丘にて科学掘削調査を行いました。掘削では、予想される高温に備えたうえで、掘削同時検層(LWD)を実施、これまでに推定されていた海底下の熱水溜まりを温度異常として確認しました。6孔井で連続的な物理検層データを取得し、2孔井については近接させて試料採取孔をさらに掘削しました。コア試料として、熱水変質を被った粘土層や黒鉱鉱化帯とみられる緻密な黒色硫化物塊等が採取されており、陸上の黒鉱型鉱床との比較研究も可能な良好なコア試料の獲得に成功しました。

8)Wave Gliderを用いたリアルタイム海底津波監視システムの実現

16時20分-16時40分
海洋研究開発機構 浜野 洋三

[講演概要]Wave GliderTM は、波のパワーを推進力として海面を自律的に運航するUSV(Unmanned Surface Vehicle)で、米国Liquid Robotics社で開発、製作されている.我々はこのWGを中継機として、海底に設置された観測装置(ベクトル津波計)からリアルタイムにデータを陸まで伝送するシステムの構築に向けて、仙台東方約200 kmの水深3400 mの海底に設置された津波計の近傍で、4ヶ月半の間WGを自律的に運航させ、2014年チリ沖地震による津波をリアルタイムに捉えることに成功した。本講演では、WGの長期運用の経験に基づき、ハワイ生まれのWGを日本周辺海域の環境で運用しようとする際に必ず疑問となる、運動性能、耐久性、悪天候への対応、電源供給量、定点維持機能、設置・回収の容易さ等について、説明する。

9)下手なテッポも数打ちゃ当たる ~「いい加減なデータ」がシリアスなデータを超える日~

16時40分-17時00分
GEBCO 谷 伸

[講演概要]「航行安全のため」厳格な水路測量基準を定めている国際水路機関。一方、海洋の殆どで近代的な測量が未だ行われていない。技術の進歩により、訓練を受けた水路測量者でなくてもそこそこの精度の水深データを得られるようになってきたことから、国際水路機関はヨット・クルーズ船などが得た測深情報を海図に採用することを検討し始めた。既に、世界の海底地形図を作成するGEBCOは、魚探データから得た水深を海底地形図に採用している。衛星写真の色から推定した水深で海図を作成した国もある。これらCrowd Sourced Bathymetryの現状と、これがもたらす(かもしれない)未来について海底地形の権化が語る。

IEEE/OES Japan Chapter Young Award2014授賞式

17時00分-17時30分
司会 IEEE-OES Japan Chapter Chair   高木 健
同    Young Researcher Award幹事    林  昌奎

本フォーラム協賛学会のひとつであるIEEE-OES Japan Chapterでは、平成21年度より、将来の海洋研究を担う研究者の育成を目指して、若手研究者による当該年度海洋関連国際学会での優秀発表論文を表彰しております。栄えある第6回目のYoung Researcher Award 2014の受賞式を、本フォーラム研究会終了後におこないます。

懇談会:17時30分-19時30分                       

申し込み先:東京大学生産技術研究所海洋探査システム連携研究センター   杉松 治美
Tel:03-5452-6487 
Fax:03-5452-6488      
E-mail:harumisiis.u-tokyo.ac.jp          *メールアドレスの「◎」は「@」に変換して下さい。
申し込み期限:10月10日(金)までにお申し込みください

共同利用

研究集会