東北マリンサイエンス拠点形成事業 東京大学大気海洋研究所キックオフシンポジウム
更新日:2012年04月24日
(2012年4月20日 開催)
日時:2012年4月20日(金)10:00-17:20 その後懇親会
場所:東京大学大気海洋研究所講堂 (http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/access/index.html)
趣旨:
平成24年1月より文部科学省の予算措置による東北マリンサイエンス拠点形成事業が始まりました。これは、東北大学を代表機関とし、東大大気海洋研究所と独立行政法人海洋研究開発機構とが副代表機関となった強固な連携組織を作り、今後10年にわたって震災の影響を受けた東北海域の持続的な観測、研究を通じて科学的な視点から漁業復興への道筋を明らかにしていくことを目指しています。
この事業の中で、東大大気海洋研究所は、物理、化学、生物および生物資源学を専門とする研究者による学際的な研究を通じて東北海域の生物過程を総合的に解析し、モデリングを通じて海洋生態系の構造と機能の変化の実態とそのメカニズムを明らかにしていく予定です。このために岩手県大槌の附属国際沿岸海洋研究センターを拠点として大槌湾を中心とした観測、研究を展開するとともに、さらに学術研究船淡青丸およびその後継船を駆使して周辺海域の総合的な観測を行うことを目指しています。
本シンポジウムでは大槌湾の特性や研究状況を把握するとともに、この事業の方向性についての議論を通じて今後の具体的な課題を明確化し、これに参画する研究者の共通認識としていくことを目指します。本件に関心を持つ多くの方々の参加を歓迎いたします。
プログラム
Ⅰ.東北マリンサイエンス拠点形成事業について
10:00-10:05 挨拶
新野宏 東大大気海洋研究所所長
10:05-10:25 趣旨説明
木暮一啓 東大大気海洋研
10:25-10:45 大気海洋研究所、国際沿岸海洋研究センターの状況について
大竹二雄 東大大気海洋研・国際沿岸海洋研究センター長
10:45-11:05 大槌湾および周辺海域の特性と震災後の研究展開
永田 俊 東大大気海洋研
11:05-11:25 東北マリンサイエンス拠点形成事業の意義と期待
古谷 研 東大大学院農
11:25-11:45 東北マリンサイエンス拠点形成事業におけるデータマネージメント
園田 朗 海洋研究開発機構
Ⅱ.各研究班の目指すもの
13:00-13:20 海洋広域連続モニタリングシステムと海洋分析セクションの構築
津田 敦 東大大気海洋研
13:20-13:40 地震・津波による生態系撹乱とその後の回復過程
河村知彦 東大大気海洋研
13:40-14:00 震災に伴う沿岸域の物質循環プロセスの変化
永田 俊 東大大気海洋研
14:00-14:20 陸域由来の環境汚染物質の流入実態の解明
小川浩史 東大大気海洋研
14:40-15:00 集水域・河川・河口域・沿岸域における化学物質動態の解析
海田輝之 岩手大
15:00-15:20 河口・汽水域における河川水の混合拡散のモニタリングとそのモデル化
山崎秀勝 東京海洋大
15:20-15:40 物理過程と生態系の統合モデル構築
田中 潔 東大大気海洋研
Ⅲ.総合討論
16:00-17:20
・地元のニーズをどのように汲み取るか
・事業の成果をどう漁業復興に結び付けるか
・アウトリーチ活動をどう展開するか
・研究および諸活動情報の集約と公開
・今後のスケジュール
淡青丸を含めた観測計画概要、シンポジウム、アウトリーチ活動等
・この事業の特性の再確認
17:30- 懇親会 大気海洋研究所エントランスホールにて
連絡先:木暮一啓 e-mail: kogure[at]aori.u-tokyo.ac.jp, Tel: 04-7136-6160