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ウナギの進化的起源は深海に!

2010年1月6日

東京大学海洋研究所 塚本勝巳・西田 睦
千葉県立中央博物館 宮正樹

ウナギ目魚類 56 種のミトコンドリアゲノム全長配列を用いて推定された最尤系統樹

ウナギは川や湖などの淡水域で成長し,そこから数千キロメートルも離れた外洋で産卵 を行うことが知られています.しかしながら,ウナギがなぜこのような大規模な回遊を行うの か,長いこと謎とされてきました.今回,東京大学海洋研究所の塚本勝巳・西田睦教授と千葉 県立中央博物館の宮正樹上席研究員らの研究グループがロンドン大学の井上潤研究員らと共 同で行なった詳細な遺伝子解析により,ウナギが外洋の深海に生息していた祖先から進化して きた可能性が高いことが明らかになりました.ウナギの産卵大回遊は,餌が豊富な熱帯・亜熱 帯の淡水域で十分に成長する一方で,遠い昔から慣れ親み安心して産卵のできる (しかも外敵 が少ない) 外洋の深海を利用するという,二つの異なる環境の特性を最大限に利用するために 進化してきたものと考えられます.この結果は英国王立協会が発行する Biology Letters のオン ライン版に 2010 年 1 月6日に発表されました.印刷出版は8月の予定です.

発表資料はこちらPDFファイル(446KB)

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