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大槌レポート[10] 研究所と被災地を繋ぐ:震災後初の「海の日一般公開」を終えて

2015年8月6日

白井 厚太朗/国際沿岸海洋研究センター 助教

7月17日・18日に沿岸センターで「海の日一般公開」を開催しました。震災以降は初めてで、5年ぶりの再開です。沿岸センターでの研究活動には地元の人たちの理解と協力が必要不可欠で、沿岸センターを町の人たちに身近に感じてもらえる貴重なチャンスとして、「一般公開」は震災以前には毎年とても力を入れて開催していた重要なイベントでした。震災後は中断していたのですが、水槽実験棟や船具倉庫の新設、3階部分の補修、教職員の増員など、一般公開を再開できる態勢が整い、やっとの再開と相成りました。

開催するにあたり目標としたのは、単なるお祭り騒ぎにするのではなく、沿岸センターが大槌の海について精力的に研究している事を知ってもらえるようなイベントにする、という事でした。
コンセプトは「海を知ろう!海で遊ぼう!」、イベント内容も子どもが楽しめるような体験型のものから、研究内容の講演会まで、硬軟幅広く設定しました。

また今回は新たな試みとして、一般公開前日に小学校3年生・4年生を招待してイベントを先取りで体験してもらう事にしました。大槌町との事前打ち合わせで話を伺ったところによると、こんなに近くに海があるにも関わらず、海の生き物を見た事もさわった事もない生徒がたくさんいるとの事でした。また震災以降は海と子どもとの距離感はだいぶ遠くなってしまっているそうです。一般公開のコンセプトに共感いただいた大槌町教育委員会の取り計らいのおかげで、学校の授業の一環という位置づけにしてもらう事ができました。

準備する上で最も大変だった事は、来場者数が全く予想できなかった事です。震災前は千人を超える来場者数があったのですが、現在の沿岸センターではそれほど多くの人を収容する事はできませんし、対応しきれず悪い印象を与えてしまう事が一番の懸念でした。一方、震災後は大気海洋研究所だけでなく東京大学としても様々なイベントが開催されてきましたが、多くの人に来てもらうのは難しい状況が続いていました。果たして何人来てくれるのだろうか?スペースは足りるだろうか?沿岸センターの教職員だけでは間に合いませんので、柏キャンパスの事務職員や学生・ポスドクの方々にお手伝いをお願いしたのですが、果たしてお手伝いの人数は適切だろうか?閑古鳥が鳴いたらどうしよう?開場直前まで様々な不安に苛まれました。

結果的には200人という大盛況!子どもは笑顔を絶やさずイベントを楽しんでくれ、2日ともきてくれた小学生も何人かいました。パネルや講演会で熱心に話を聞いてくれる人たちも多く、イベントに毎回来てくれるお得意様も発見できました。震災後の沿岸センターの事を町の人に知ってもらい、身近に感じてもらえたという確かな手応えを感じられ、大成功と言って良いと思います。最後に、沿岸センター教職員だけでは一般公開を成功させる事はできませんでした、お手伝い頂いた方々にこの場を借りて感謝致します。

小学生向け事前イベントの開会式

小学生向け事前イベント
生き物タッチプール

大盛況の講演会