カイレイツノナシオハラエビRimicaris kairei

  • カイレイツノナシオハラエビ背
  • カイレイツノナシオハラエビ横
  • カイレイツノナシオハラエビ腹

基本データ

採集海域:インド洋かいれいフィールド

採集水深:2454m

採集航海:よこすか YK01-15

採集日:2002年2月15日


熱水噴出域に固有のエビ.他のエビ類が持つような複眼は退化してしまっているが,代わりに頭胸甲の背側に背上眼と呼ばれる光受容器官を持ち,熱水から出る微弱な光を感知していると言われる.

詳細データ

熱水噴出域の固有種.近縁のエビ類と比較して鰓室(頭胸部左右の鰓のある部分)が肥大しており,その中に化学合成(太陽光に依存しない一次生産)を行なう共生細菌を繁殖させて餌としている,化学合成生物群集の一種.通常のエビ類が持つ複眼は退化しており,甲殻の背側の中心に発達した背上眼と呼ばれる光受容器官を持つ.背上眼は通常の複眼のようにものを「見る」ことは出来ないが,高温の熱水が出す光の波長を感知することで熱水との距離を測っていると言われている(Van Dover et al. 1989).

CT像の見所

1.頭胸部前方(眼が付いていないよ)

2.肥大した鰓室(ここに共生細菌を保有しているよ)

3.頭胸部背側の「やじり」型の背上眼(ここで熱水の出す光を感知するよ)

4.消化管に何やら金属が詰まっているようだ

CTデータでグリグリ!

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