オオグソクムシBathynomus doederleini
基本データ
採集海域:相模湾湯河原沖
採集水深:200m
標本サイズ:幅2cm程度(頭を正面に見た幅)
ダンゴムシと同じ等脚目の甲殻類で,体長15cmに達する等脚目の日本最大種.関東以西から台湾の太平洋側に分布し,水深150mから600mの深海底に生息する.死肉食で,「海の掃除屋」の二つ名で知られる.
詳細データ
形態的な特徴はダンゴムシと同じように何枚ものプレート,脚があることである.長い1対の触角の上に短い触角(小触覚)が1対ある(図参照).
トロールのほか,ベイトトラップ(エサ付きの罠)で採集されることが多く,食欲旺盛なことがうかがえる.一方で,鳥羽水族館で飼育されている近縁のダイオウグソクムシは丸4年を超える絶食連続記録を達成するなど,彼らの摂食様式は依然として謎に包まれている.堆積物に穴を掘り,巣穴を作ることが知られている.特にメスは繁殖期に巣穴で敵などを避けるとされている.

CT像の見所
1.骨までかみ砕ける頑丈な口器
2.種を見分ける特徴の一つである尾節先端部の棘状突起
3.スライスモードでお腹の空洞ばっちり!
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