1)生態系の保全を考慮した資源管理に関する研究
<多種混獲資源のフィードバック管理>
数多くの種が生息し,高い漁獲量を与えてくれた東シナ海に戻すためには生態系管理の視点を持つ資源管理が必要である.多種混獲漁業である底びき網漁業の漁獲努力量を特定の1資源の変動を基に変化させるフィードバック管理方式を提案した.多種混獲での資源管理の問題点を図1に示す.
<禁漁区による管理>
ある面積の禁漁区を設けることにより,資源を回復させる管理方式を開発中である.この方式は生物多様性保全の面で有効であるとともに,資源情報の不確実性に対して頑健である.
2)資源特性値の推定
<標識再捕データを用いた移動率の推定>
2回放流を行うことで,標識脱落・不完全報告に頑健な移動率推定法を開発中である.