16S rRNAを標的としたFISH法を用いて細菌群集組成の解析を行います。写真は、DAPIとCy3 probeにより2重染色された細菌画像を取り込み、分類群別の細胞数やサイズ組成を半自動的に定量化するシステムです。

「溶存有機物の連鎖系」研究チームでは、海洋における溶存有機物と微生物群集の相互作用を、生化学、地球化学、微生物生態学的な手法を複合的に用いて、新しい観点から解析することを目指しています。今年度は、大槌湾における「連鎖系班」共同観測(5月)、淡青丸研究航海(7月、KT-01-10)、デラウェア湾トランセクト観測(6月、8月、11月)などに参加して、細菌群集の分類群別バイオマスと生産速度の測定、また、有機物負荷に対する細菌群集の応答に関するフィールド研究を展開しています。また、このようなフィールド研究を支援する基盤的な技術として、FISH画像解析法(細菌群集の多様性を解析する手法)の自動化やセルソーターを用いた群集解析に関する研究も推進しています(D.L. Kirchman, M.T. Cottrel博士らとの共同研究)。

7 August, 2001