産業革命以後、人類は生活の便利性、経済性に重点をおいて科学技術を発展させてきた。その結果、地球環境の悪化が進行し、海洋汚染、地球の温暖化、オゾン層の破壊、砂漠化、酸性雨などの地球規模の環境問題を引き起こしてきた。なかでも、有機塩素系化合物(PCBs, DDTs, BHCs,etc.)、有機スズ化合物(TBT, DBT, MBT, etc.)、重金属類(Hg,Cd, Pb, etc.)、放射性核種(Cs, Pu, etc.)などの有害化学物質による海洋汚染は著しく、その動向が社会的に注目されている。本研究では、イルカ・アザラシなどの海洋生物を用いて有害化学物質の蓄積過程を解明すると同時に、甲殻類のワレカラ類などの実験生物を使用して毒性影響のメカニズムに関する研究を実施している。ここではその研究活動の一端を紹介する。
|