機能班が主催する国際シンポジウム

「海洋生命体の機能−多様な環境への適応のしくみ−」 

’Function of Marine Organisms -Mechanisms of Adaptation to Diverse Environments-‘

が、平成15年2月22日-23日に、東京大学の弥生講堂にて開催されました。

プログラム等詳細はこちらからご覧になれます。

 


開催の趣旨は、海洋生物の生理・生化学に関する国内外の最先端をゆく研究者を一堂に集め、意見交換をすることにより、今後2年間の方向付けをすることにあった。さらに、我が国におけるこの分野を活性化するため、若い研究者に研究の最前線に触れてもらいたいとのもくろみもあった。130名の参加者があったが、その半数が大学院生やポストクなど次代を担う研究者であったため、少なくとも第2のもくろみは成功であった。


歓迎レセプションの様子

本シンポジウムの成功は、班員全員による協力の賜物である。(庶務:渡邉俊樹、会場:渡部終五、接遇:長澤寛道、広報:鈴木譲、プロシーディング:太田秀、ホームページ:吉永龍起、敬称略)。シンポジウム前日に行われた歓迎リセプションには、外国招待講演者を含む約50名の参加があった。

シンポジウムの第1日目は、George Somero博士の特別講演から始まった。Somero博士は、私が海洋生物学の授業に用いている名著’Biochemical Adaptation’の著者であり、その講演は、内容の深さと分かり易さに関して誠に素晴らしいものであった。特別講演ののち、Diverse strategies for environmental adaptationとUrea-based adaptation to various environmentsの2つのセッションがあり、米国、カナダ、英国からの4名を含む10の演題があった。た。その後、2時間半に及ぶポスターセッションが行われた。40題の参加があり、全ての招待講演者が積極的に議論に参加してくれたため、大学院生など若い研究者にとって大きな刺激となった。

ポスターセッション

ポスターセッションのあとで懇親会が山上会館で開かれ、80名の参加があった。Hirano博士の開会の辞と乾杯の音頭ののち、2時間にわたって大いに盛り上がった。途中には米国National Science Foundation東京事務所長のChris Loretz博士の挨拶があり(右図)、最後にはDOBIS代表者の塚本先生から懇親会を締める挨拶と一本締めがあった。

懇親会の様子

優秀ポスター発表者表彰の様子

2日目は、午前中にAdaptation to various environmental factorsとStress response and agingの2つのセッションがあり、St.Andrews。Ian Johnston博士をはじめ、8つの講演があった。午後にはBiomineralization: Diverse morphology and functionとBiomineralization and oceanic environmentの2つのセッションがあり、テキサス大学のMary Marsh博士やカリフォルニア大学のDan Morse博士をはじめ、国内外から8つの講演があった。最後に、ベストポスター賞の表彰を行った(図7)。本シンポジウムの成果は、17編の論文として、Comparative Biochemistry and Physiologyの特別号に出版される。