ヘイトウシンカイヒバリガイBathymodiolus platifrons
基本データ
採集海域:沖縄トラフ鳩間海丘
採集水深:1532m
標本サイズ:殻長約49.5mm
海底の「熱水噴出域」や「湧水域」に生息する二枚貝類.鰓の細胞内にメタン酸化細菌を共生させ,それらの作るエネルギーを利用し,光が届かない深海で生息している.
詳細データ
日本周辺海域のみに生息するシンカイヒバリガイ類であり,湧水域・熱水噴出域の両方に生息することができる.殻の幅が狭い方が口のある頭であり,幅の広い方に肛門がある.学名・和名共に殻頂が前縁と同じレベルにあり平らに見えることから「平頭」の意味でつけられた.内部に左右二葉ずつ見られる部位が鰓であり,そこに共生菌を共生させる.本種は生息域において高いバイオマスを有する優占種である.本標本でも外套腔に生息する多毛類が見られるが,他の底生生物の生息場や産卵基質であることが知られている.
CT像の見所
1.共生細菌を共生させる大きな鰓
2.外套腔に入り込み共生しているウロコムシ科多毛類
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