アルビンガイAlviniconcha hessleri

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基本データ

採集海域:マリアナトラフ 北フィジー海盆White Lady

採集水深:約2000m

採集日:1991年9月7日


海底の火山「熱水噴出域」に生息する腹足類(巻貝の仲間).殻皮(貝殻の包む皮)に多数の毛が生えているのが特徴.熱水噴出孔に比較的近くに密なコロニーを作る事が多い.目は小さく退化していて,鰓の細胞の中に硫黄酸化細菌を共生させて,栄養を得ている.近縁種が南太平洋やインド洋の熱水噴出域に分布している.

詳細データ

本種は,1987年に新しい海底が作られる背弧海盆のひとつであるマリアナトラフの拡大軸上の熱水噴出域で初めて採集された.学名,和名ともに発見に寄与したアメリカの有人潜水船アルビン号に因んで名付けられた.最近では,マリアナトラフの拡大軸を外れた熱水域でも発見されている.遺伝子解析の結果からアルビンガイ類には本種の他に少なくとも名前の付いていない4つの未記載種が含まれていると考えられている.日本からは伊豆・小笠原海域の海底火山「水曜海山」で1個体だけ採集された例があるが,これは他のいずれの場所の種とも別のもので,伊豆・小笠原海域のどこかに未発見のコロニーがある可能性が高い.

CT像の見所

1.殻皮に螺旋状に並ぶ毛列.

2.分厚い殻皮

3.らせんを描く殻軸

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